金属アレルギ−のための歯列矯正器具の種類

金属アレルギ−のための歯列矯正器具の種類

矯正歯科では、患者が装着する矯正器具のことを装置と呼びます。金属アレルギーを起こしやすい人に適した矯正装置には、金属素材をまったく使用していない装置と、金属アレルギーの原因物質になりにくい金属素材を使用した装置、以上2種類が存在します。

金属をまったく使用していない装置の代表的なものが、マウスピース(正式名称はアライナー)です。厚さ1ミリにも満たない無色透明のプラスチック製で、歯型をベースにして調製し、上下顎の片方または両方の歯列全体を覆うようにフィットさせますので目立ちません。患者自身で着脱することができ、取り外して食事や歯磨きをすることができます。ただし、1日18〜20時間の装着が必要であり、矯正の効果を得るためには自己管理が重要となります。また、通常、2週間毎に新しいマウスピースを調製して交換します。欠点としては、一般に、抜歯を必要とする複雑な矯正治療には適さないとされており、簡単な歯列矯正でのみ使用するケースが主流となっています。

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金属アレルギーを起こしにくい金属素材の装置としては、チタン合金を使用したものを挙げることができます。まず、ブラケットでは、ワイヤーを通すパーツにのみチタン合金を使用しているクリアブラケット(透明プラスチック製)や、全体がチタン合金でできているメタルブラケットがあります。また、ワイヤーにもチタン合金製があり、ブラケットとは別個に選択することができます。なお、ブラケットには、金属パーツを一切使用していないセラミックブラケットもあります。

チタン合金を使用した矯正装置は、ニッケルやクロムの合金と比較して、アレルギーを起こしにくいことは確かなようです。しかし、チタンがイオン化しにくい安定した結晶構造をもつ金属であるとしても、他の合金素材がイオン化してアレルゲンの生成に関与しないとは言い切れません。金属アレルギーを起こしやすい人は、できるなら金属アレルギー検査をして装置の安全性を確認すべきですし、少なくともその装置の使用に当たっては慎重な経過観察が必要です。

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