ドライソケットの原因

ドライソケットの原因

歯列矯正に伴う抜歯に限ったことではありませんが、抜歯した後の歯茎のくぼみには、血液がゲル状に凝固した血餅(けっぺい)が形成され、それが露出した歯槽骨を保護するように被います。血餅の内部では、歯槽骨と歯肉の組織が新たに生成され、粘膜に被われた歯茎の形状が修復されていきます。このような血餅の状態が数日も続けば、その間に抜歯による痛みも解消し、何の痛みも感じないまま自然治癒していきます。

抜歯や歯の欠損によって出来た歯茎のくぼみが自然治癒するシステムは、誰もが生まれながらに備えている先天的な能力であり、ドライソケットが発生するのはむしろ異常なことと言えます。実際、ほとんどの抜歯患者は正常に自然治癒し、ドライソケットを発生することはありません。それにもかかわらずドライソケットの患者がなくならないのは、多分に人為的な原因によるものと思われます。

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ドライソケットは、抜歯直後に血餅が形成されないか、あるいは形成されても剥落して、歯槽骨の剥き出しの状態が続いたときに発生します。そのため、ドライソケットの原因としてもっとも多く指摘されているのが、過度のうがいや吸引による血餅の形成不全です。

その他、ドライソケットの原因として様々な理由が提唱されていますが、客観的に見て、十分に納得できる合理的な理由は見当たりません。ちなみに、従来、細菌感染による歯槽骨炎がドライソケットの有力な原因とされ、治療においては患部の消毒と抗生物質の投与が当然のこととされてきました。しかし、ドライソケット治療に造詣の深い歯科医師の中からは、ドライソケット患者における歯槽骨炎の所見に対して否定的な見解が表明されています。

総じて国内のドライソケットに関する調査・研究や治療法の普及は遅れているようです。抜歯治療を受けて医師の注意事項を遵守していながらドライソケットを発生した場合は、医師の見識と技量に原因があることも疑った方が良いと思われます。

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