歯列矯正 保険の適用される症状
歯列矯正 保険の適用される症状
歯列矯正は、通常、健康保険が適用されない自由診療ですが、例外的に保険診療として認められるケースもあります。ただし、それらは以下の2種類の障害・疾患の場合に限定されています。
【歯列矯正の保険診療例① 口唇口蓋裂】
口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)は、顔面の先天性異常の代表的な症例であり、上唇の裂けた兎唇(としん)がもっとも多く、それらは俗に「三つ口」とも呼ばれてきました。口唇口蓋裂全体の発生頻度は500人に1人の割合と言われており、けっして珍しい障害ではありません。
治療は乳児期から開始され、まず裂けた状態の上唇や上顎の接合手術を行い、6歳ころから口・鼻・顎の修正手術と並行して、混合歯または永久歯の歯列矯正も開始し、18歳ころまでに完了します。その際、歯列矯正に対しても健康保険が適用されます。
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【歯列矯正の保険診療例② 顎変形症】
顎変形症(がくへんけいしょう)は、上顎・下顎の一方または両方に見られる形や位置の顕著な異常のことです。原因は不明であり、幼児期から少年期にかけて、成長とともに症状が顕著になります。
症状の種類は、強度の出っ歯になる上顎前突症(じょうがくぜんとつしょう)や、上下の前歯に隙間ができて噛み合わない開咬症(かいこうしょう)、顔がゆがんで見える上下顎左右非対称など様々ですが、日本人の顎変形症の約7割は顎がしゃくれて見える下顎前突症(かがくぜんとつしょう)であり、それは受け口・反対咬合とも呼ばれます。
治療は、10代後半以降に顎骨の成長が止まってから行う口腔外科の顎骨切除・接合手術が中心となりますが、術前・術後の両方で、矯正歯科による歯列矯正が必要となります。どちらの歯列矯正にも健康保険が適用されます。
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