ドライソケットの治療

ドライソケットの治療

ドライソケットの治療法には、現在、①消毒薬と抗生物質による治療、②創傷被覆保護材による治療、以上2種類の治療法があります。①は、従来一般的に行われてきた治療法です。②は、前者とまったく異なる比較的に新しい治療法です。

①消毒薬と抗生物質による治療

ドライソケットの激痛の原因が細菌感染によって起こる歯槽骨炎であるという説に立脚して、患部である抜歯後の歯槽骨を消毒し、抗生物質を投与して歯槽骨炎を治癒しようとする治療です。ただし、この治療が有効であるのは、あくまでも歯槽骨炎を発症している場合に限られます。また、患部に消毒薬を使用することによって血餅がさらに形成されにくくなり、治療が長引く可能性があります。

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②創傷被覆保護材による治療

ドライソケットの激痛は、歯槽骨炎を発症していなくても、血餅の形成不全や剥落によって露出した歯槽骨が文字通り「乾燥」することによって引き起こされている、という考えに基づく治療法です。血餅の形成不全や剥落の原因は様々に考えられますので、血餅による組織の修復は期待せず、外傷治療に広く使用されているゲル状の創傷被覆保護材(イントラサイトジェルなど)をドライソケット内に充填し、開口部を外科用のゼラチンスポンジなどで閉じます。このようにして歯槽骨の露出した部分全体が安定した湿潤な環境に置かれるだけで、ドライソケットの痛みは激減するそうです。また、創傷被覆保護材の下で歯槽骨の組織の修復が確実に進行するため、その表面が歯肉の粘膜に被われるまでさほどの日数を必要とせず、早期に完治させることができるようです。

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